俺は枕に恋をする
キーンコーンカーンコーン



………ついにきたな。
緊張するなよ、らしくないぞ俺。
過去に何度も経験済みなんだから。
俺が緊張してどうする。
緊張するな俺〜〜…………


「おいくにと、何ぶつぶつ言ってんの。早く行くぞ。」
「あ、あぁ。でも心の準備が…」
「ばーか。お前は告白された側だろ。あっちの方が緊張してるだろ〜が。」
「そうだけどよぉ。」
「ほら、早く行くぞ。…あの子帰っちゃうぞ。」
「……………ひろ、聞いてきて…」
「はぁ?何言ってんの?朝は俺が聞くからって言ってたじゃねえか。俺は聞かないぞ。お前のためにもあの子のためにも。」
「……わ、分かった。じゃあ行こう。」

今ものすごく緊張してる。手に汗を握るどころか、手からⅠ㍑の水が流れ出そうだ。


あの子のいるクラスの前に立った。

見てすぐに分かった。ものすごく美人だ。そりゃクラスじゃ人気者のわけだ。
俺はほんとうにあんなかわいい子に告白されたのか?

「どの娘か分かるよな?一人だけ飛び抜けてかわいい。そう、あの子だよ。
よし行くぞ。」
「う、うん。」
嬉しいことに、あの子とその友達らしき人数人以外はみんな帰ってクラスにはいなかった。


「あのー、こいつに告白したのは誰?」
(ばか、いきなりそりゃまずいんじゃねぇか!?)

「あ、あたしですけど…照」
「こいつが話したいことがあるんだってよ。
……………おい、くにと、早く言えよ。」

「う、うん。あのさ、いきなりで悪いんだけど、名前まだ聞いてなかったよね汗」
「あ、そういえばそうだったよね。ごめんなさい。」
「いや、謝らなくていいよ^-^;」
「あたしの名前は、、、吉田麻由です。よろしくね。」
「吉田麻由ちゃんね。分かった。
………なあひろ、あとは二人っきりで話したいんだ。いいかな?」

「あぁ分かった。頑張れよな!

ねえねえ麻由ちゃんの友達さんたち、俺がパフェでもおごるから今からどっか寄らない?」
「あ、いいね〜」
「ごちで〜す」
「いくいく〜」
「じゃあね、麻由」

ほんとにありがとな、ひろ。今度お礼必ずするから。


こうしてクラスには俺と麻由ちゃん二人っきりになった。

よし、ちゃんと返事するぞ、頑張れ自分!



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