恋のSEASON
あー・・・もう。


なんで、私がパンダにならなきゃいけないのよ。くそ!!井上春め!!ふざけんな!!



「ねえ、眞妃琉ー。5組のイケメンとどういう関係??なんで、下の名前で呼ばれてるの?」


しかも、比奈子ちゃんの質問攻めにはあうし。



「え、別に。」


「別にって何?何を隠してるのよ?」


「何も・・・。」



あー・・・疲れる。
比奈子ちゃんは、意外にミーハーな部分があるのかもしれない。



お昼になって、比奈子ちゃんと二人で教室でお弁当を食べていたら、知らない女の子三人組がやってきた。


「あんたが噂のマヒルさん?」


「あ、はい。噂かどうかは知りませんが。それが何か?」



あんたらが来た理由はだいたいわかってる。ふっ。くだらなーい。



「朝のはどういう意味?」


「そんなこと聞くあなたは誰?」


「5組の森谷(モリタニ)です。で、朝のは何?」


「森谷さんには関係ないし、気になるなら井上春本人に聞いてください。」



ピシャリと言い放つ私を見て、森谷さん三人組はわかりやすく嫌な顔をした。比奈子ちゃんはクククっと笑った。



「は??ふざけんな!調子乗ってんの??」



ガンッ



森谷さんは机を蹴った。
その衝撃で私のお弁当箱は机上でひっくり返った。あー!!ハンバーグが!!



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