恋のSEASON

｢マヒルー！！！｣

と、春。


｢僕のマヒルちゃーん！｣

と、冬矢先輩。


｢マヒルー？｣

と、夏樹くん。



なんで、三人セットで来るの？
迷惑極まりないんだけど！！！


腕を掴まれ、そっちに向かえない私を見て、三人は私の元にやって来た。

そして、春が冷たく言い放った。


｢あんただれ？｣


｢え？あの、私同じクラスの･･･。｣


森谷さんはおろおろしながらもどこか嬉しそうに言った。


バカ？


｢ふぅん。知らないや。で、俺のマヒルから手を離してくれる？｣


井上春のその言葉に森谷さんは、私の腕をパッと離した。あー･･･痛かった。



｢で、消え失せてくれる？｣


森谷さんたちはすごい早さで1組の教室から出ていった。


｢マヒル、大丈夫？｣


夏樹くんが私の顔を覗きこんだ。


｢うん。平気だよ、ありがとう。｣


お礼を言ったら、夏樹くんはニコッと笑ってくれた。

ドキッ！


うっひょー！かっこいいよ！
夏樹くん･･･。ステキ！！
あの軽々井上ブラザーズとは大違い。寡黙で、かっこいいし、笑顔がステキって･･･ドツボだわ。


まじまじと夏樹くんの顔を見てたら、でこピンされた。


｢痛いー！｣

｢あはは。ごめん、マヒル。｣

｢もう！｣


夏樹くんとちょっと戯れてたら、春に頭を殴られた。冬矢先輩もジトーっとした視線を私に向けている。



な、何･･･？