恋のSEASON

冬矢先輩の人気の秘密？

そのあと、食堂に行こうとしつこい三人を嫌いになっちゃうよ、と脅してそれぞれの教室に戻ってもらった。




そして、ひっくり返ったお弁当の中から食べられそうなおかずを食べながら、比奈子ちゃんとおしゃべりして、衝撃の事実を知った。













｢眞妃琉はヤマトのアイドルに狙われてるんだったんだ。これで朝のも納得だよ。｣



｢ヤマト高校のアイドル？あの井上ブラザーズたちが？マジ？｣



｢あ、うん。中でもやっぱり冬矢さんの人気はすごいよ。まぁ引けをとらずに夏樹さんも春くんも人気あるけどね。｣



｢冬矢先輩が一番人気なの？｣



｢まあ三年だからね。それに夏樹さんや春くんとは違うんだけど･･･色々と。｣



｢色々とって･･･何？｣



｢え？わからない？あの三人の中で唯一、女の子に甘い言葉を吐くのは冬矢さんだけだから。｣



え？みんな吐くよ？



｢そうだっけ？｣



｢うん。だってそうでしょ？春くんはさっきの森谷見てればわかる通り誰にでも冷たいし、夏樹さんはすごく寡黙で声を聞けたら奇跡って言われてるし。｣



マジ？さっき結構話してなかったか？確かに他の井上三人衆に比べたら寡黙だけど･･･。



あ、もうよくわからない。
っていうかどうでもいいや。



｢でも、さっきの夏樹さんはかなり喋ってたかも。眞妃琉はすごいよ。｣





比奈子ちゃんはそれだけ言って、お弁当を片付けてトイレに行ってしまった。