恋のSEASON
『昼前にウサギ小屋の裏に一人で来い。逃げたり、誰かに話してきたら明日から学校に来れなくしてやる。』





四時間目の体育から戻ったら、机の中に怖いメモが入っていた。差出人の名前はない。上級生からなのか、同学年かもわからない。



比奈子ちゃんにばれないように、そのメモをブレザーのポケットに押し込んだ。


怖いよ。
でも、誰かに言えるわけないし・・・明日からも学校には来たい。





「眞妃琉ー!食堂行くよ!」


ドアのところで比奈子ちゃんが私を呼んでいる。



「ごめん!ちょっと用があるから先に行って席とっておいて!」



ごめんね、比奈子ちゃん。
でも、比奈子ちゃんが忠告してくれてるから・・・なんとかしてくるね。



「え?大丈夫?一緒に行くよ?」



「平気!席なくなっちゃう!」



努めて明るく、明るく・・・。



「わかった。じゃあ先に行くね。」





なんとか比奈子ちゃんにはばれずに済んだ。




お財布をポケットに入れ、走ってウサギ小屋の裏に向かった。


足は震える。
誰からの呼び出しかも
今はわからない・・・。





でも、足は自然とウサギ小屋に向かっている。







ウサギ小屋の裏について絶句。

そこには総勢二十人くらいの女子たちがいた。中には朝に指を指してきた二年生や、森谷さんとかもいた。




「やっと来た。えらいわね。ちゃんと一人で来たんだ。」




手前のいかにもボスで~す、みたいな女が口を開いた。




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