恋のSEASON
「いえ、お気になさらず。とりあえず私は帰ります。」
付き合っていられない。
そう思ったのに、めげずに話し掛けてくる“奴ら”。
「マヒルちゃんの部屋どこ?」
「106。」
無視して去ろうとしたのに、春が勝手に喋ってくれちゃった。
くそ!またポストか!
「そっかぁ。じゃあ、僕らの部屋は…マヒルちゃんのお隣のお隣の二つ上だね。
名乗り遅れたけど、僕はヤマト高校3年の井上冬矢(イノウエトウヤ)。よろしくネ☆」
「はぁ……よろしくです。」
適当に返して、無駄にダッシュして部屋に戻った。
………最悪。
すごくテンション下がった。
これから色々ありそうかも。
直感的にそう思った。