only one


黒くピカピカと輝く大きな車が私を迎えに来たのは魁夢から話を聞いた2日後だった。


荷物の準備も心の準備も何も必要のない結婚。


私が嫁ぐことで莫大なお金を手に入れることが出来ると喜ぶ魁夢達に見送られ私は車に乗り込んだ。


悲しくなんかない。


私は人形。


悲しむ感情も無くしてしまったただの人形。


それでいいんでしょ?


こんな私を望んでいたのでしょう?


ねぇ?


魁夢…。





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