only one


私の緊張を解そうとしてくれているのか仲村さんの話し方や振る舞いが最初の仰々しさが消えてとてもざっくばらんになっている。


話を振られた旦那様はとても苦い顔をしながら仲村さんを睨みつけていた。



「仲村、お前という奴は...」



凄んだ声を響かせた旦那様の言葉に割って入るように仲村さんは話し出した。



「旦那様、そんな声を荒げると遥夢様が怖がってしまいますよ。
さぁ食事を始めましょう。」



なんだか全てが仲村さんペース。


自然と緊張していた気持ちが解れて私もフォークを手に取った。



「トマトもちゃんと召し上がってくださいね。」



「わしはトマトは嫌いなんだ。
知っていてわしの皿に入れたのはお前だろう!
お前が食え!」



「そんなお行儀の悪いことしてはいけません。」




「うるさい!仲村!生意気だぞ!」






食事中何度も言い争う二人。



仲村さんと旦那様の力関係は仲村さんが上のように思えて不思議な感じがした。









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