only one


旦那様の暖かく優しい言葉に私の涙は止まるどころ更に溢れて流れ落ちていた。


私の隣に座った旦那様は私の肩を抱き寄せて私をたっぷり泣かせてくれた。



涙も落ち着き旦那様にまたお詫びを言うため体を離して旦那様を見上げると調度仲村さんがワゴンを押したまま部屋の中に入ってきた。



「旦那様!!
遥夢様に何をなさったのですか?」



駆け寄ってきた仲村さんの迫力にビックリした私は止まっていた涙がまた流れ出した。



それを見て旦那様は仲村さんに負けない勢いで仲村さんを怒鳴りつけた。



「せっかく泣き止んだと思ったのに邪魔をするな!!」



「私はどうして遥夢様が泣いたのかを聞いているのです!!」



「だから泣き止んでいたのにお前にビックリしてまた泣いてしまったんだ!!」


「最初の泣いた原因は旦那様でしょうが!!」




どんどん言い争う声がヒートアップしていくのが怖くて何も言えない私。



でも私が泣いたことを仲村さんは誤解している。



私が勝手に泣いてしまったことで旦那様が攻められているのがとても悲しかった。










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