only one


部屋に残された私と仲村さん。



ふぅーっと仲村さんは大きく溜息をついた。



その仲村さんの行動に私はまたドキドキと胸が痛いほど鼓動が打っていた。



「遥夢様、今から話すことに驚かないで下さいね。」



首を少し竦めて話す仲村さん。



驚かないでって言われても正直どうしていいかわからない。




今も、ここに着いてからも解らない事だらけで不安ばかり...。



だから驚くなんて無理....。




「今、驚かないなんて無理って思っていますね?」


仲村さんは私を見てフッと笑った後言ったんだ。





その言葉にギョッとする私をクスクスと笑いながら仲村さんは一度立ち上がってアルバムを片手にまた席に座った。





テーブルに置かれたアルバム。



仲村さんの長い指がアルバムを丁寧に捲った。




そして最初のページには私にそっくりな女の人の写真が貼られていた。









< 131 / 473 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop