only one
「掌の星形は力の強さを示すって言ったけど、夢や記憶に関係があるの?」
不思議に思っていたことを質問するとディアスは首を横に振って笑みを浮かべた。
「マツの星形、遥夢見たんだな。」
「えぇ、力を発しているときは光っていて眩しくて良く見えないけど見てたわ。」
「マツはあの星形を俺たちにも見せねぇんだ。」
「それはどうして?」
「強さってのを見せたがらねぇ。」
やっぱり後継者問題が絡んでいるのかな?
「マツの星形に気がついたのは私がマツを好きになってからだよ。
それまでは全く気づかなかった。」
そう、マツに好きって思いを打ち明けた日、マツと結ばれたベッドの中で気がついたんだ。
「きっと隠しきることが出来ねぇくらい力が体にみなぎったんだろうな。」
「どういうこと?」
「アイツは自分の力が大きくなるのをずっと自分で抑えてたんだ。
だけど、遥夢を守りたいって想いがそれを爆発させた。」
「私のせい?」
「遥夢のおかげだ。」