only one
後継者と伝説の戦士の晒し者。
どっちも選べねぇー
打ちひしがれる俺に更にデュランは追い討ちをかける。
「あなたの瞳の色が今のまま変わらなければ、あなたはずっと誰とも結ばれることはありません。」
「あ゛?」
「その瞳は人を時に狂わせてしまいます。」
「どういうことだ?」
「詳しくは解明されていませんが、あなたが生まれた日あなたを取り上げた医者は全ての記憶を無くし別人のようになりました。」
「死んだのか?」
「いえ…。」
「どうなった?」
「人格が変わったとだけ申し上げておきます。」
なんか怖ぇー!!
だからか?
だからなんだな?
俺が変化したときディアスとデリーに俺の瞳を見るなって言ってたのは。
「デュランは大丈夫なのか?」
「私は大丈夫です。
元々の人格がシッカリしていますので。」
胸を張って得意気なデュランに俺は小さく舌打ちをした。
デュランなら、ちょっとくらい不真面目になってもいいのにな。
心の中で小さく呟いた。