only one
そして俺達は結ばれた。
「優しく出来なかった…。」
抑えがきかなかった俺。
ベッドでぐったりとしている遥夢を抱き寄せながら言葉を落とした。
「そんなことない…
マツはいつでも私に優しくしてくれてるよ。」
それでも遥夢は俺を責めたりしなかった。
無理をさせてしまったことを反省する俺に掛けられる遥夢の震える声。
「私の体、醜いでしょ?ごめんなさい…。」
呟くように落とされた声に俺は胸が締め付けられた。
魁夢に受けた傷を体中に残す遥夢。
「遥夢は綺麗だよ。」
背中に大きく残る傷に唇を落として俺は応えた。
傷だらけになりながら生きてきた遥夢。
俺がこの先何があっても遥夢を守る。
ギュッと抱きしめて、
「遥夢を愛してる。」
在り来たりすぎる言葉を掛けた。
「マツの髪、とても綺麗よ。」
俺の告白をアッサリとスルーした遥夢の言葉にガックリと肩を落とす俺に遥夢はクスクスと笑い声をたてている。
指を髪に差し込み梳くように撫でつける遥夢。
遥夢と結ばれて変化した俺の髪を愛おしそうに眺めていた。
「本当の姿なんだ。」
「どんな姿でもマツに変わりはないわ。
愛してる。」