only one
「10代目マーフィー様の時とはパターンが少し違いまして…」
なおもごにょごにょと歯切れの悪いデュランに俺のイライラがピークに達した。
「ハッキリ説明しろ!」
怒鳴りつける俺にデュランは観念したように話し出した。
「もう一度この世界で運命の乙女と結ばれたとき、髪も瞳も色を変えるようです。
乙女の髪や瞳の色も記憶を抜くことでこの世界によくある色に変わりますが、騎士と出逢い、再び結ばれたときには元の色に戻るということがわかりました。」
「ほぅ…。」
確かにじいちゃんは運命の女の母さんと結ばれることはなかった。
だから騎士としてではなく長として生きたんだな。
俺はじいちゃんとパターンが違う。
まず、時間の調節が出来る点でじいちゃんの時よりは有利だ。
遥夢と同じ様に年をとれる。
けど、デッカい落とし穴だと思うのは間違ってるか?