only one


隣の家に住むディアスと遥夢。


遥夢も俺と同じ、記憶を失って困っているところをディアスに助けられた。


ディアスとデリーは俺達のような身よりのない者の世話をするボランティア団体に所属しているらしい。


デリーにそう教えられたが、正直あまり信用はしていない。


それは人間としてではなくボランティアの部分で、ボランティア団体の名前が嘘臭い…。


ディアス.デリーボランティア団体。


所属しているのはディアスとデリーのみ。


嘘臭くてツッコミどころ満載だ。


けど、この生活が俺は割と気に入っている。


だから、その嘘臭くて胡散臭い話を信じることにした。


居心地も悪くないし。


何より、飯が…


「旨い。」


所狭しと並べられた料理。


「今日は遥夢が作ってくれましたのよ。」


「だろうな…。」


遥夢の料理の腕は絶品だ。

食べ慣れない料理に最初は戸惑ったが食べてみると、懐かしい味がしたんだ。






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