only one


「ごめんねはいらねぇ。それより体大丈夫か?」

「うん。
えっと…えっとね…
マツ、ありがとね。
ずっと抱いててくれて…重かったよね?」



マツは「ごめんね」という言葉があまり好きではない。


いつも「ごめん」じゃなく「ありがとう」を使えって言うんだ。



私の言葉を聞くとマツはニッコリ笑って頭をくしゃくしゃと撫でてくれた。



マツの大きな手で撫でられた後は仕上げだとばかりに最後はポンポンと軽く頭に掌を乗っけるんだ。


出逢った頃は子供扱いされてるみたいですきじゃなかったこの行為も今ではスッカリお馴染みで安心感すらおぼえるようになった。




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