only one


「さっきまで駄々こねてやがった女がなに威張ってんだよ!」



ディアスは私の額をコツリと叩いて言ったんだ。


その瞳はマツと似ていてとても優しい...

そしてちょっぴり意地悪だった。



「痛いよ!」


額を擦りながら涙目で睨みつける私の頭をクシャクシャとかき回すように撫でるとディアスはマツに視線を向けて言った。


「お前らなら大丈夫かもな。」


不安がないわけじゃない...

信じなきゃって思わそうとしているだけかもしれない...



だけど何も始まらないよりはいいよね。


マツのぬくもりは絶対に忘れない自信があるんだ。

安心できるのはマツの腕の中だけ...


その思いがある限り私たちはまた一緒にいれるよね?









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