カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
ショーのチケットを買って、屋外のプールへ。



真夏の暑い日差しが水面に反射して、キラキラと眩しく光っている。



真ん中辺りの席に二人で座って開演を待った。



今日は暑いから、きっとイルカも気持ちいいんだろうなあ…。



泳ぐイルカを見ているだけで、涼しく感じる。



「俺、イルカショーとか見るの初めてだよ。なんだかワクワクするな!」


「宏介、初めてなの?前に水族館に行ったことあるんでしょ?」



「確か見たいって言ったんだけど、ちょうどショーをやってなかったんだよ。でも子どもの俺には、それが分からなくて散々、駄々をこねたみたいだけどな。」


へえ…先生も駄々こねたりしたんだあ…。



ついつい頭の中で子どもの頃の先生を想像してしまった。



「愛菜、顔がニヤけてるぞ。」



顔を覗き込まれて慌てる私に先生は優しく微笑む。



「ほら、愛菜!ショー始まったぞっ!」



先生が私の肩に手を回した。



こういうのって…



恋人同士って感じがするシチュエーションなんですけど…!!



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