カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
楽しく話をしながらの帰りの車も、気付けばもう私の家の近くまで来ていた。



外も星がキラキラ輝く夜空に変わっている。



楽しかったデートも終わり…。



なんだかあっという間だったなあ…。



急に淋しさが押し寄せてきた。




「この辺で本当に大丈夫か?」



先生が心配そうな顔をしながら、車を停めた。



「大丈夫です。そこの角を曲がって少し行ったところが私の家ですから…。」



にこっと笑って車から降りた。



すると、先生は運転席から降りて、私のところに駆け寄ってきた。 



「今日はありがとう。楽しかったよ。また一緒にどこか行こうな!」



私の頭に手をのせながら、微笑んだ。



「はい!また行きましょうね!」



元気よく答えた。



「愛菜…」



頭にのせていた手で私の前髪を掻き上げると、おでこにそっとキスをした。



!!



「こっ…宏介!?」



動揺して裏返る声に先生はにこにこ笑っている。



「おやすみ。」



先生の唇が触れそうなくらい顔が近い…!



こんな近距離で低い落ち着きのある甘い声で“おやすみ”って言われると、心臓が破裂しちゃう…。



顔は湯気が吹き出そうなほど真っ赤になってるはず…。



だってすごく熱いよ…顔。


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