カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
「どうせなら俺のことも、“宏介”でいいんだけどな。」


先生はいたずらっぽく笑う。



「名前でなんて…。」



呼びたいけど、年上で大人な先生を呼び捨てになんか出来ないよ…!



それに“先生”っていう呼び方が、しっくりきてるんだよなあ…。



「なかなか名前でって言われても呼びにくいだろうから、今すぐじゃなくてもいいけど……」



先生は立ち上がって私の前まで来た。



「愛菜にとって、俺は彼氏なんだし、いつかそう呼んでもらえると嬉しいな。」


心臓の音、すごいことになってるよ…。



私にとって、先生は“彼氏”なんだあ…。



言葉で言われると、なんだか実感しちゃうよ。



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