カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
「入江先生なら、この学校にいますよ。」



「そっかあ…ありがとう。引き止めちゃってごめんね。」



優しい声で言った。



私も会釈をして帰ろうとした時…




「おーいっ!自転車の鍵忘れてるぞ。愛…」



職員玄関から飛び出して来たのは入江先生。



先生は途中まで言い掛けて、動きが止まった。



視線の先にいるのは日傘をさした女性。





「…澪。」




「久しぶり。宏ちゃん…。」



微笑む女性は、懐かしそうな顔をしている。



え?この呼び合い方って…。



友達?


幼なじみ?


ううん…。こういう時って何故か女の勘がよく働く。


多分、昔付き合っていた人だ…。



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