カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜

「ごめんね。あの人…すごく綺麗な人だったし、優しそうな感じで、私よりも何倍も素敵だから…気になって気になって…。」



こんなこと言ってる私…、先生は子どもっぽいって思ったかもなあ…。






「澪とは確かに付き合ってたけど、もう友達としか見てないよ。今、俺が好きなのは愛菜…お前だから。」


肩に手をまわして抱き寄せてくれる先生の優しさが心に染み渡る。



そうだよ…。


先生は私を想ってくれている。



とても幸せだよ…。



だけど、不安になる…。



他の女の人と話をしたりする姿見るだけでも胸が痛くなる。



両想いって、嬉しいことや楽しいことばっかりだと思ってた。



でも、不安になることもある。



人を愛すると、色んな気持ちになるんだね…。



「不安にさせてごめんな。」



ポンポンと肩を撫でる先生。



優しい言葉に涙が溜まり、視界が歪んで見えた。



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