カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
気が付けば、周りは人でいっぱい。



花火がいよいよ始まるんだ…。



溜まった涙を拭って空を見上げた。





「なあ、愛菜…。もしも俺が……。」






ヒュ〜
ドドーン



先生が話を切り出した途端に花火が勢いよく夜空にあがった。



周りで見ている人たちから歓声があがる。



「宏介…?今、何か話そうとしたよね…?」



「あ…いや、何でもないよ。ごめんごめん。」



先生は、笑って答えた。



どうしたんだろう…?



何を言おうとしたの?



ちょっと気になるけど、何でもないって先生が言うんだから、きっとそうなんだよね。



そう思いながら、先生の肩に頭を寄せ、夜空を彩る花火を見ていた。



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