カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
「目、開けていいよ。」
優しい声の合図で、ゆっくりと目を開けた。
わぁ…!
目の前に、ガラスケースに入った赤や白のバラのフラワーアレンジメントが飛び込んできた。
「愛菜、誕生日おめでとう。」
先生は微笑みながら私を見つめた。
誕生日…?
あっ!!そうだった…!
今日って私の誕生日だったんだっけ。
「その顔からすると、自分の誕生日忘れてただろ?」
ニヤリと笑う先生に“はい…”と頷くしかなかった。
進路面談のことしか朝から頭になかったんだよなあ…。
全然意識してなかったよ…。
…あれ?
先生、なんで私の誕生日が今日だって知ってるんだろう…??