カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
“キュッキュッ…”
しばらくすると、廊下から誰かの走る音が聞こえてきた。
その音はだんだんと近くなってくる。
「先生!誰かこっちに来ますよ…。」
「…だな!隠れるか…!」
二人で教壇の下に急いで身をひそめた。
うわ〜!先生とこんなに狭いところに一緒に隠れるなんて…!
ドキドキする…。
走って来た靴音は化学室の前で止まり、扉をガラッと開けた。
中まで入って来られて気付かれたら…!
しかも、それが他の先生だったらマズイよね…。
二人で物音をたてないように神経を集中させて、早く教室を出て行ってくれるこてを願っていた。
“バシッ”
数分も経たないうちに扉は閉められ、その人は教室を出て行った。
はあ…良かったあ…。
私は胸を撫で下ろした。
「びっくりしたなあ…!」
先生もほっとした表情を浮かべた。