カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
「先生〜!」



私の声に気づいて先生が振り返った。



「三咲、おはよう!」



明るく元気な先生の挨拶に心がすがすがしい気持ちになる。



「おはようございます!今日はバレー、頑張って下さい。」



早速応援しちゃった…。



去年なかなか言えなかったのに、今は堂々と言える。


嬉しいなあ…。



「おっ!ありがとう!」



そう言った後にすっと私の耳元に顔を近付けた。



「今日は、愛菜のために頑張るよ。」



せっ…先生!!



朝からそんな風に耳元で囁かれたらドキッとしちゃうよ…!



顔から湯気出そう…。



先生はニヤっとした顔で私の表情を見て、先に体育館へと歩いていった。



「どうしたの?顔赤くなってるけど、先生に何か言われた?」



ニヤニヤしながら聞く和沙に“何でもない”と答えながら私は、手で顔をおさえた。



もうクラスマッチどころじゃない…って気分。



先生が出るバレーの試合だけ見ていたいよ…。



< 176 / 264 >

この作品をシェア

pagetop