カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
「ねえ、もしかして三咲さん、入江先生と付き合ってる…?」
先生から最初にその言葉が出てくるなんて、予想もしてなかった私は驚いてしまった。
これって…バレたってことだよね…!?
でも何で暁沢先生に…?
頭の中で一気に色んな考えが巡った。
「三咲さん?」
先生の声で、はっとした。
「えっと…」
その先の言葉が出て来ない。
どうすればいいんだろう…。
“違います”って嘘ついた方がいいのかな…。
でも、嘘つくの下手だし…。
かといって素直に認めたら、先生と今までみたいに会えなくなくちゃうかもしれない…。
「…その表情だと、付き合ってるみたいね…。」
優しい暁沢先生の声にも私は黙ったままだった。
「急にごめんね。昨日体育館から二人で出ようとしてるのを、ちらっと見たの。クラスマッチの時も入江先生、三咲さんのチーム応援してたし…何より三咲さん最近特に綺麗になってきたのよね…!」
にっこりと話す先生に少し拍子抜けしてしまった。
怒ってる…とか、そういう雰囲気じゃない…。
うつむき加減だった私は顔をゆっくりとあげた。
「三咲さん、先生と生徒っていう関係上、学校で堂々と付き合っていいよとは言えないけど、でも密かに応援してるからね。」
「え?」
付き合うのはダメだって否定されると思ってたのに…。
意外な言葉にびっくりしていた。