カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜

試験

そして…





そんな日々が一ヶ月ほど続き、いよいよ推薦入試の前日になった。



なんだか緊張する…。



試験は隣町の会場まで行くことになっている。



準備を整えて最後の追い込みをしている時、私の携帯が鳴った。



“あっ!先生だ!”



すぐに電話に出た。



「ごめんな。明日試験だっていう大事な時なのに…。」



「いえ、先生の声が聞けて嬉しいです。」


ついつい笑顔が綻ぶ。



「なあ…、緊張してるだろ?」



先生に言われて、ドキッとした。



「どうして、緊張してるって分かったんですか?」



「声で分かるよ。最近電話で話すことが多かったからかなあ…。愛菜の声を聞くと、なんとなく思ってることが分かるんだよな。」



すごい…声で分かっちゃったんだ。



私が緊張してること…。



「愛菜なら絶対に大丈夫!今まで頑張ってきた自分を信じて臨めば、実力を発揮出来るよ。」



不思議…。



先生にそう言われたら、緊張がほぐれていくのを感じた。



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