カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
「愛菜…。」
ふと見ると、先生が小さな細長い箱を差し出していた。
深緑色の小箱にはピンクと白のリボンがかけられている。
「これって……。」
「クリスマスプレゼント!開けてごらん。」
私たちは近くのベンチに座った。
先生…いつの間にプレゼント用意してくれてたんだろう…。
ワクワクしながら、リボンをほどいて箱をゆっくりと開けた。
…可愛い!
中に入っていたのは腕時計。
桜色の文字盤がとても可愛らしい。
数字のところには、透明なクリスタルが埋め込まれていて、ツリーの明かりで七色に輝いてみえる。
「こんなに素敵なプレゼント…私にはもったいないよ…。」
そう言うと、先生は箱の中から時計を取り出して、私の腕にはめてくれた。
「似合ってる…。」
先生の言葉で、私は顔の高さまで腕をあげて、じっくりと時計を見つめた。
似合ってるって先生に言われちゃった…!
まるで幼い頃の自分に戻ったかのように、心がはしゃいでいた。