カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜


先生のことを、ぼんやりと考えながら家に帰り、机のイスに腰掛けた。



大事に飾ってある誕生日プレゼントの花も何だか寂しげに咲いているように見える。



もうすぐ私は高校を卒業する…。



そして春からは大学生…。



先生とだって会えなくなる。



それだって寂しい…けど、先生も応援してくれた私の道だから、自分の可能性を見つけるために頑張ろうって思ってる…。



でも…私、当たり前のように考えていたのかもしれない。



普段は会えない日が続いても、長期休暇でこの町に帰ってくれば…



高校にくれば… 



“先生がいる”って…。



そうだよね…『先生』なんだもん。



他の学校に転勤なんて、よくある話じゃん。



ずっとこの学校にいてくれる…なんてこと、あるわけないよね。



< 230 / 264 >

この作品をシェア

pagetop