カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
先生は、そっと唇をはなす。



「…宏介ったら、びっくりしたよ!!」



「キスしないと、愛菜あのまま声出しっぱなしにしてそうだったから…。」



もう心臓止まるかと思った…。



「おかげで、帰って行ってくれたし、良かったじゃん。」



「…はい。」



あぁ…顔が熱い…。



「愛菜、ちょっといい?」


先生は制服の中に隠してつけていた私の万華鏡のペンダントのチェーンを小指でゆっくりと掬いあげた。



「えっ!?」



その時に、先生の指が少し肌に触れ、私はビクッとなってしまった。



「俺、近くにいてやれないけど、心はいつも愛菜の傍にいるからな…。」



そう言うと、万華鏡に軽くキスをした。



キスされたのは万華鏡なのに…私までドキドキしちゃってる…。



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