カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
キスを交わした後、最後に私たちは先生の引き出しに入れてあった万華鏡を取り出して二人で中を覗いた。


太陽の光を浴びて、万華鏡の中のガラスはキラキラと七色に輝いている。




私が先生を気になり始めたあの日も、こんな風に万華鏡を覗いたら、素敵な世界が見えていたなあ…。




先生と過ごした時間…。



本当に、この万華鏡の世界みたいに煌めいて素敵だった…。



かけがえのない大切な時間だったなあ…。





「ねえ、宏介?」


「ん?どうした?」




「寂しくなった時は電話してもいい?」


「いいよ。」


先生は頷く。



「どうしても会いたくなったら、会いに行ってもいい?」



「もちろん!…っていうか、俺の方が先に会いに行っちゃうかもな。」



万華鏡を机に置いて、再び抱きしめてくれる先生に私は笑顔がこぼれていた。



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