【奏】ミントチョコレート
カラオケを出て
帰る事を告げると
「えぇ!!ミィがこの後来ないなんて珍しいな」
「帰るには早すぎるんじゃないか?」
ブーイングな嵐の中
「夜更かしは肌に悪いんです〜」
そう言いながらイーだって顔をすると
「「今更かよ」」
そう皆に笑われ、場を和ませたまま輪からはずれた。
輪から外れて駅に向かってると
背後からすぐにアイツが追いついてきた。
あぁ…何の話だろ…
本当にフジモと仲良くすんな
とかだったら…
…どうしよ?
まさか恋の相談って事は…
たぶん…――ない…よね。
アイツとは同じ学校だけど専攻が違うし…
いや、もしかすると有り?
色々考えれば、考える程
気がちょっと重くなってきた。
私はそう思ってるのに
アイツは何も言わなくて
帰り道が同じ路線だとか
初めて知る情報に驚きながら
ちょうど到着したらしい電車に乗り込んだ。