【奏】ミントチョコレート
フジモと大笑いの先に
視線を向けたら
シバが大笑いして、隣のイッちゃんが膨れっ面してた。




「なになに~?」




「ちょっとミィも聞いてやって」



シバの返事に心底ホッとした。



自分から話を振ったくせに、これ以上アイツの話をしたくなかったから…。



「イチの奴さ~

女の子に電話掛けすぎてストーカー扱いされてやんの」





「えぇ~…そんなに掛けたの?」




「ってか電話に出なかったから、1日に5回かけたら
『ストーカーみたいな事しないでもう電話かけて来ないで』だぜ?
酷くね?」




「うんうん、酷いね~」




私の返事にイッちゃんは、だろ?と心底嬉しそうな視線を向け
シバは信じられねぇって表情を向けてきた。



だから…



「酷いのはイッちゃんの方だよ

そりゃストーカー扱いされる」





「んな~!!!

ミィまで言う?」




「ギャハハハ!!!」




項垂れるイッちゃんとは対象的にそれ見た事かとシバが大笑いするから
私も一緒に大笑いした。



「イチ~散々だなぁ」



助け舟を出すフジモにイッちゃんは目を輝かせた。




「やっぱわかってくれるのはフジモだけだ~」




「いや、俺にもわかんねぇ」



「「ギャハハハ」」



フジモの返事にシバと2人で大笑いすると
イッちゃんは大きく項垂れた。



「だって、俺
自分から連絡するとか出来ねぇもん

待つタイプなんだよなぁ」




「それって聞こえは
モテる男っぽいけど

そんなんだから
フジモは彼女出来ないんだよ」




「ちょっ?!

ミィそれは酷くね?」



「「ギャハハハ」」



今度はイッちゃんもシバと大笑いし始めた。



そんな私の視界に見えるアイツ。




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