【奏】ミントチョコレート
みんなが集まったから、花見に行こうって事になって

数人で歩いて、近くの桜が綺麗だと有名なスポットに向かった。




公園に着くまでは確かに皆といたのに…。




気づけば置いてけぼりで




おまけにアイツと2人っきり。






……これって




何かの罰ゲームですか~?





フジモ…恨んでやるぅ。




姿が見えないフジモに恨みを込めてると、目の前を通った見知った人物にハッとなり袖を思わず掴んだ。






「潤じゃーん」




「うわっ…ビックリした


って真音(マオ)かよ~」




目の前で驚いてるのは弟の潤。



1コしか違わない所為か、弟の癖に姉の私を〝真音"って呼び捨てにする
ムカつくけど…仲のいい弟。



「世間は狭いって言うけど
こんな所で会うなんてね~」




「だな…」





「ってか誰と来てんのよ~」



ニヤニヤした視線を向けると
潤は途端に慌てだした。



「誰でもいいだろうが」




「ふ~ん…」



まだニヤニヤしてると
潤が口角を上げた。




「真音だってツレがいるじゃん」



潤が向けた隣への視線は

アイツがいて…。



「いつも真音がお世話になってます」




「いえ…こちらこそ」



そうお互いに頭を下げてるけど、アイツは無表情ながらも
声が不機嫌そうで…。




そうまでして、私と仲が良くないってアピールしたい訳?



そう思いながら、潤に視線を戻した。






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