孤高の狼に捧ぐ恋唄


不思議そうに見る月が、ますます可笑しい。



「あはっ…な…何でもないよ…あははっ」



そう言って目元を拭う私たちに、月は仏頂面だ。



しかし、ひとしきり笑った私たちに、月は「変なやつら」と口元を緩めた。



本当に、幸せだった。


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