孤高の狼に捧ぐ恋唄


私は羽生さんの視線をひしひしと感じながら、月のことを考えていた。



アッサリとした返事なのは、現実に頭がついていってないから。



だって、そうでしょ?



月は、やっと心を取り戻してきていて。


やっと笑うことを思い出してきていて。



マスターも私も、きっと本人も、それを喜んでいた矢先に……こんなのってないよ……


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