孤高の狼に捧ぐ恋唄


ふと、思考が途切れる度に思い出すのは、さっきのシーン。



鮮烈な印象の男の子。



心に突き刺さるような力強い瞳は、少し青みがかっていたことを、今更ながらに思い出す。



まるで、狼のような瞳だった。



群れを引きなすボスや、群れの一員ではなく……そう、言うなれば一匹狼。



私は一人、クスッと笑った。



詩人みたいな言葉を、次から次と思い浮かべる自分が、少しおかしかった。

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