孤高の狼に捧ぐ恋唄


ずっとこのまま、雨が止まなければいいのに。



そんな私の願いも虚しく、雨足が弱まってきた。



食べ終えたお皿を、店員がキビキビと片付けて行ってしまう。



口では「ごゆっくりどうぞ」なんて言ってるけど、

まるで、早く帰れと急かされているように感じてしまう。



月は飲み物の最後の一口を飲み、伝票を掴んだ。

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