孤高の狼に捧ぐ恋唄
翌日、私は警察へ行った。
昨日の通報された一件から、何かわからないかと思ったから。
制服姿の女子高生は好奇の目で見られたが、私は堂々と署内を歩いた。
どこの課に行けばいいのか迷ったが、案内所へ行き尋ねていると、後ろから声を掛けられた。
振り返った先には、ガッチリした体躯の50代くらいのおじさんが立っていた。
「昨日の通報なら、おれが向かったやつかな?」
いきなり当たりを引いたかもしれない。