孤高の狼に捧ぐ恋唄


しばらくすると、ウエイターの制服から私服に着替えた月が、つかつかと私の方へ歩いてきた。



「……出るぞ」



そう言われて、私は慌てて立ち上がった。



喫茶店を出て、月は近くの公園へ入っていく。



そしてベンチに座り、私にも座るよう促した。



勧められるまま隣に座り、月明かりと公園のライトに照らされた月の顔を見た。


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