孤高の狼に捧ぐ恋唄のレビュー一覧
本当に純粋な内容で、主人公のまっすぐさに心を打たれました。 私のケータイ小説に対する概念を変えてくれた作品です。 ぜひ読んでみてください!
人はどうして過去に縛り付けられるんだろう? 例え過去に過ちを犯したとしても、 未来は自分だけの物なのに。 人に何と言われようと、 過去がどれだけ残酷な物であっても、 必ず、自分を認めてくれる人がいる。 私はそう信じています。
人が恋に落ちる瞬間はどんなときだろうか。 吊り橋理論とか、ギャップを見せられたときとか色々あるけれど、案外そんなの関係ないんじゃないかと思う。 明日香は地上にぽつり立つ月に出会う。 その月は、天上の月の如く冷たくて、闇夜に浮かんでいて。 でも明日香という少女のおかげで、天上の月のように暖かく、周りに星を散りばめて。 きっと明日香にとっては闇夜を照らし、道を教えてくれる大切な、彼女だけの地上の月だったのだと思う。 人の過去を知るのは辛い。 過去を受け入れるのはもっと辛い。 だけど明日香は過去を全て含んで今の彼なのだと、受け入れる。 それはきっと彼女が純粋だからとかではなく。 明日香にだけの月で、その月が照らしたのは明日香だったから。 静かに紡がれていく、優しい恋唄。 それはきっと今も、月に捧げられている。
過去に闇を持ち、人に興味を持たない少年"月" そんな月と偶然か、必然か、出逢った"明日香"は次第に想いを募らせ、純粋に、ひたすら真っ直ぐに月に想いを馳せます 明日香目線で進むお話はとてもテンポ良く進み、頁をめくる手が止まりません 明日香や月以外のキャラの役割が明確で、ここぞの場面でキャラの力が発揮され、ぐいぐいと物語に引き込まれるのは作者様の力でしょう ラストには驚愕したものの、何とも言えない読後感を感じました 明日香と月の純粋な恋唄の行方を、ぜひその目で見て下さい