愛した名前


私は自然と涙が出た。


悲しい涙じゃなくて・・・。


「さき、幸せすぎだよ!」


私は笑顔でそう言った。


けいも、あきらも、2人で顔を見合わせて笑った。


「なあ、俺ら、良い友達になれるよな?」


あきらが私に聞いてきた。


「当たり前!」


満面の笑顔。


私、本当に幸せだよ・・・。


大好きな彼氏。


大事な友達・・・・。





すると、あきらがけいをチラっと見た。


「?」


けいは首を傾げた。


あきらは何も言わずに右手を差し出す。


けいはあきらを見た。


「・・・なんか、色々ごめんな。嫌じゃなければ、友達になるべ?」


本当は優しいあきら。


私は、ちゃんと知ってるよ?


けいは思い切りあきらの手をつかんだ。


「おうっ」


大好きなけいの笑顔が今、やっと見れた・・・―――













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