愛した名前


「ちょっと、さきちゃん、駄目だよー!こんなとこでできるわけないでしょ!」


本当はしたいくせに。



「ふ~ん」


私はわざとらしく言った。


それでも、たくとは恥ずかしがってしようとはしない。


みとりちゃんの顔も、少し赤いみたい。


2人とも可愛い・・・。


さすが、出来立てほやほや!


私がそう思っていると、


「さき、俺らそろそろ帰ろ?俺、さきと2人でいたいから、ここまで来たんだけど?」


けいがちょっと機嫌悪そうに言った。


そんな風になってくれるけいが、凄く大好き。


「じゃあ、さき帰るね。2人ともお幸せにぃ」



「ばいばい!」


私はまた、みとりちゃんとたくとにばいばいをした。




「今日、さきの家入れる?」


けいが途中で聞いてきた。


部屋がキレイな時なら、いつでもオープンな私の部屋。


「うん、来る?」


私はけいに返事をする。


「行く」


けいは少し嬉しそうに微笑んだ。




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