愛した名前


「ただいま~・・・、あれ?」


家に入ると、誰もいない様子。


「お出かけに行ったのかな・・・」


私はそう思いけいがいる玄関に戻る。


「家、誰もいないみたい・・・」


私はけいに言った。


すると、けいはニヤリと笑う。


「ラッキー♪」


「・・・ラッキー?」


私はけいに聞き返す。


「え、もしかして入っちゃ駄目?」


けいが聞いてきた。


「いや、大丈夫だよ。さきの部屋だから」


そう答えて、さっきの言葉の意味を考える。


私の親と会うのは緊張するから?



それとも・・・・!


「おじゃましま~す」


私が変なことを考えているうちに、けいが勝手に靴をぬいで、家に上がり始める。


「さきの部屋どこ~??」


「え、あ、二階だよ!階段あがって、すぐのところ」


私はけいに説明をした。



私より先に私の部屋へと向かうけい。






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