愛した名前




ひゅー・・・ぱあぁああんっ


「あー!今の見た?きれー!」


私は花火を見てテンションが上がる。


ひゅー・・・ぱぁあんっぱんぱぁんっっ



「すごーい・・・あ!」


花火を見ているうちにさっきの事を思い出す。


「みとりちゃん、みとりちゃん」


私は小声でみとりちゃんを呼ぶ。


たくとは花火の音で気づいていない様子。


ラッキー♪


「ん?」


と言ったみとりちゃんに直球で聞く。


「ちゅうした?」


「えっ・・・?!と・・・」


どんどんみとりちゃんの顔が赤くなる。


「んもーっ、みとりちゃんたら、可愛い!わかりやすい子だね~」


そう言って私はみとりちゃんの腕をつつく。


「・・・恥ずかしいこと聞かないでよぉ」


みとりちゃんは目を合わせてくれない。


これは、見ちゃったなんて言ったら怒っちゃうから、秘密にしておこう・・・。


私はくくって笑って、もう一度花火を見る。








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