愛した名前


そして、けいの肩に頭をかける。


けいは一度こっちを見て、笑いかけてくれた。


けいの隣にいると、安心できる。


けいにくっついていると、安心できる。


けいがいるだけで、私を安心させてくれる。



「けい?」


私は頭をかけたままけいを呼ぶ。


けいも動かずに「ん?」と言ってくれた。


「好きー」


今、凄く言いたい気分。


好き、大好き・・・愛してる。


「うん」


そう言って、何も言ってくれない。


「けいは?」


「好きだけど?」


こっちを向いて笑顔で言ってくれた。


私もつられて笑顔になる。


嬉しい。


幸せ。


ずっと一緒にいたいなあ・・・。



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