愛した名前


「・・・あのね、全国の大会に出ないかって誘われて・・・」


『え、凄いじゃん!おめでと!』


けいは明るく言った。


「うん・・・」


そんなけいの声を聞いても、全然笑顔にはなれない。


本当なら嬉しいことなのになぁ。


『・・・なんか声暗いな?嬉しくねぇの?』


心配そうにゆっくりと言ったけい。


「その、協会の人が、さきを1年間預かりたいって言ってるらしいんだぁ・・・来年の全国のために・・・」


ゆっくりと、けいに説明する。




< 198 / 213 >

この作品をシェア

pagetop