愛した名前
「・・・あのね、全国の大会に出ないかって誘われて・・・」
『え、凄いじゃん!おめでと!』
けいは明るく言った。
「うん・・・」
そんなけいの声を聞いても、全然笑顔にはなれない。
本当なら嬉しいことなのになぁ。
『・・・なんか声暗いな?嬉しくねぇの?』
心配そうにゆっくりと言ったけい。
「その、協会の人が、さきを1年間預かりたいって言ってるらしいんだぁ・・・来年の全国のために・・・」
ゆっくりと、けいに説明する。