愛した名前

これから、私が練習しない時にみんなは沢山練習できるんだ。


私は上手くなれないのに、みんなはどんどん上手くなる。


私は・・・置いてけぼりだ。


でも、笑わないわけにはいかないから


みんなに心配かけちゃ駄目だから


私、笑えない程弱くなんてないから


だから、私はいつでも笑顔をたやさない。





「よぉ!さき遅かったな?」


後ろからたくとが私の背中を叩く。


「あ、はよ」


うん・・・


まあ、顔はいいよね。


みとりちゃん・・・


お似合いかもな~。


私はたくとの顔を見てみとりちゃんを思い出す。


背の高くて、顔もいいたくとと

小柄でかわいらしいみとりちゃん・・・

絶対くっつけたい!


私はたくとを見てニヤリと笑う。


「・・なんだよっ」


いきなりの微笑みにたくとが変な目で私を見つめる。


< 70 / 213 >

この作品をシェア

pagetop