甘々先生。
補習授業当日。
あたしは理科室にいた。
なんできたんだろう。
ほかの皆もいると思って、安心してきたんだけど、理科室にはあたしだけ。
もしかして、あたしだけあかてん!?
そんなはずないよね。
しならくして、扉が開いた。
「またせたなぁ」
いつもと変わらない先生が、理科室に入ってきた。
キュッ、と締め付けられる胸。
たえられない……
「先生、あたし具合悪いんで帰ります」
席を立って、理科室を出ようとしたとき、
先生に腕を掴まれた。
流れる沈黙。
あたしは先生の言葉を待った。
「駄目だろぉ、補習逃げたさに嘘ついちゃ」